英語の勉強は何から始めたらいい?受験生や社会人で異なる勉強法を解説!

英語の勉強は何から始めたらいい?受験生や社会人で異なる勉強法を解説!

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英語の勉強を初めたい!復習したい!と、思った時、まずは「どうすれば効率よく英語を身につけることができるか?」という方法について悩むことがあると思います。

単語や文法だけ完璧にできても、それだけではいざ英会話を実践する時には不十分です。英語で文章を理解することや書くことと、耳で英語を聞き口で話すことは違う分野。

ですから、英会話を体で覚えようとして急に英語圏に滞在しても、基礎的な知識がなければ、なかなか会話を成り立たせるのも難しいでしょう。

受験勉強だけなら、最低限読み書きだけでも得点は稼げますが、いざネイティブスピーカーとまともに会話しようとすれば、英文法や単語の知識だけではなく、「英会話」という口語のスキルが必要。

頭で考えると同時か、それよりも早く口を動かす技術を磨かなければ、英会話はなかなか出来ないものなのです。

また、大学受験のための英語や外国とのビジネスのための英会話というとそれなりのレベルが求められますから、基礎を抑えることは最も大事なこと。

誰でも一度覚えたことを忘れるものですから、ステップアップのためには基礎中の基礎こそマメに復習することが必要です。

また、現代には「スマホアプリ」という気軽な勉強ツールもありますから、ゲーム感覚で英語を覚えることもできますよね。

とにかく「楽しみながら」勉強し、英語を身の回りに浸透させ、英会話も習慣化させることでどんどん覚えていきます。

千里の道も一歩から、ということで、まずは英語の勉強における「基礎」についておさらいしていきましょう。

基礎中の基礎!まずは中学英語をマスター!

教室

実は、中学で学ぶ英語をマスターすれば、練習すれば英語圏でも日常生活に困らない程度の英会話はしっかりこなせるようになります。

また、大学受験や英検、TOEIC、TOEFL、またビジネス英語の習得など、より高いレベルの英語力を身につけるためには、基礎を抑えることは必須。

英語は私たちの社会にも浸透しているとはいえ、日本語とは全く異なる構造の言語ですから、単語の暗記のような地道な努力も必要不可欠。

特に、基礎の勉強にはランニングのようなコツコツとした、時には退屈な作業をしなければいけないこともあります。

ですから、「英語の入門」ともいえる基礎の勉強には、「自分がどこまでできるようになりたいのか」という目標設定をするといいでしょう。

その目標に日々近づいているという手応え、実感を得ることで、諦めずに勉強を続けることもできるでしょう。

では、まずは基礎の中でも最たる基盤であることから確認していきましょう。

単語と基礎文法をしっかり身につけよう

初心者が英語を学習するための第一歩は、英語を構成している「英単語」を覚えること、同じく「文法」を把握すること。

「すぐに英語を話したい!」と思う気持ちは山々ですが、材料を持っていなければ料理ができないように、単語と文法という英語の材料がなければ、英会話も英文作成も不可能です。

しかし、基礎を身につけるには地道な努力が必要です。特に単語は、何度も何度もくり返し書き取りをしたり、文法もしつこく練習問題を解いていくことでしか語彙力を上げられません。

…と、思いますよね。しかし、英語の基礎、特に単語の暗記については、学校ではなかなか教えられない「英単語の成り立ち」を知っていれば、英単語の語彙数は格段にアップします。

「ゲルマン語」と「ラテン語」に由来する単語

英語は「英国の言語」、つまりイングランドで確立した言語です。しかし、その英語も「ゲルマン語 / Germanic」と「ラテン語 / Latinate」の複合語として生まれたものでした。

今回は英語の歴史についての細かい解説は省略しますが、多くの英単語は「ゲルマン語」と「ラテン語」のどちらかに由来しています。

「ゲルマン語」に由来する英単語は、

  • Say / 言う
  • Know / わかる
  • home / 家

などのような、「短く、単純」なもの。寒い地域で生まれた言葉なので、人々もあんまり口を動かして長く会話をしたくなかったのかもしれません。

これらに対する同じような「ラテン語」由来の語はというと、

  • describe / 記述する
  • understand / 理解する
  • resident / 住居

いかがでしょうか。パッと見て感じられると思いますが、「単純」なゲルマン語由来の語に対して、ラテン語由来の語は「長く、複雑」です。

これらのように、英語は二つ以上の言語から構成されているため、同じような意味でも違った単語が何種類もあるのです。

どのように「ゲルマン語」と「ラテン語」を使い分けるのかといえば、大きく分ければ「口語」と「文語」だと捉えればいいでしょう。

たとえば、友達とのおしゃべりやテキストメッセージにはフランクに「口語体」が主になりますよね。そのような日常会話やカジュアルなシーンで頻出するのが「ゲルマン語」由来の単語。

対して、公的な場面やビジネスメールの文章ようなかしこまったシーンでは「文語体」が主であり、「ラテン語」由来のきっちりかっちりとした語をよく使います。

ようするに、たとえば「ゲルマン語」が「訓読みの日本語」だとすると、「ラテン語」は「漢字の熟語」だというように把握するとわかりやすいでしょう。

このような成り立ちがあるということを知れば、英単語を暗記する時に「英語と日本語」のセットで覚えるだけでなく、「英語と英語(ゲルマン語とラテン語の単語)」で覚えることができるようになります。

「英→英」で単語を把握することができれば、より英語に慣れた「英語脳」を鍛えられるのです。
辞書を引いたりネットで検索をかければ、調べた英単語が「ゲルマン語由来」か「ラテン語由来」のどちらかが書いてありますから、ぜひ参考にしてみてください。

長文読解は基本の五文型が分かっていればだいたい解ける

英単語をたくさん覚えても、それだけでは文章を作れないのは、料理に例えれば「材料を持っていてもレシピを持っていない」ことと同じです。

直感だけを頼りにしても意外に料理がうまく作れることがあるように、単語をただ並べるだけでも意図が伝わることもあります。

しかし、テストや試験では間違いなく点数を稼げません。単語は使い方を知らなければほとんど意味が無いのです。

どのようにして、英単語を羅列して意味のある文章を作るのか、また書かれている文章を理解するのかといえば、文法を勉強すること。

どんな言語にも、文法にはある程度、単語を当てはめていけば文章が成り立つ「型紙」と呼べるものがあります。この「型紙」のことを「文型」と言いますが、英語は口語も文語もわりときっちり「文型」に単語を収めて文を構成します。

例えば日本語だと、「私は外に出たくなかった」「外に私は出たくなかった」「出たくなかった、外に、私は」などと、感情に乗せて語順を自由に並び替えることができますが、

たとえば英語で「私は外に出たくなかった / I did not want go outside.」を「Outside not want to I did」のように語順を並べ替えると、意味がめちゃくちゃになって本来伝えたかったことが伝わらなくなってしまうのです。

逆に考えれば、英語の文型は答えが決まっているので、単純な文章を構成することは、単語を決まった文型に当てはめるだけで簡単にできるのです。

この英語の文型は基本的に5種類あります。「五文型」というものですね。そこに「S(Subject)/主語」「 V(Verb)/動詞」「O(Object)/目的語」「C(Complement)/補語」という、英文を構成する重要な「成分」を解読していくことで、何を意味する文章なのかを把握することができます。

実際の英文は決まった「言い回し」である「構文」がよく使われるため難解であったり、五文型の限りではなく教科書にはない私的な文章は略語や間違いだらけでかえって難解であったりします。

したがって、五文型を覚えるだけで英文のなにもかもが分かるというわけでもないのですが、それらのようなステップアップは基礎があってこそ理解できるものです。

まずは「英単語」と「五文型」の2つの基本をおさえ、さらなる英語力の上達を目指しましょう。

基礎はとにかく「くり返し」復習!

英語の勉強でも、他の科目の勉強でも共通ですが、時間が経てば覚えたことは徐々に記憶から抜け落ちていってしまいます。

学生時代に英語をよく勉強した社会人でも、英語に触れない日々が続くと覚えた基本を忘れて、いざひさびさに英語を使うときになったら基本的な部分に限って凡ミスするというケースは多いです。

毎日触れる時間がなければ、知識というのは思う以上に失っていくもの。英語はこれからの社会が国際化していくにつれますます必要になってくるスキルですから、一度や二度の受験のためだけの勉強では、本当の意味で身につかないのです。

ですから、基礎中の基礎ほど何度も繰り返し把握する必要があります。

たとえば、「am, is, are」のような「be動詞」は英文法の中でも一番頻出する動詞ですが、主語の視点や時制などのシーンによってよく変化する単語でもあります。

この「be動詞」という基礎中の基礎知識は、「楽勝だ、もう分かってるもの」と思いきや、特に英会話の時はつけ忘れたり、余分に付け加えたりなどしやすい凡ミスの宝庫。

be動詞を間違えると、口語でも文語でもカタコトの英語のようになってしまいます。したがって、このような単純に思える基礎的な要素には、より注意を払わなければいけません。

基礎の復習、または初心に戻るということは、学習において最も大切なことです。飽きるまで何度も学ぶと良いでしょう。

動詞の活用変化はリズム感で暗記

「Play / 遊ぶ」「Drink / 飲む」「Eat / 食べる」などの「動作」を表す語である「動詞」には、時制でその語の形を変える「活用変化」というものがあります。

「現在形」「現在進行形」「過去形」「過去分詞形」などの活用形がありますが、この中でもややこしいのが「不規則動詞」の「過去形」と「過去分詞形」です。

たとえば「現在形, 過去形, 過去分詞形」で「Play」は、「Play, Played, Played」となるように、「過去形」と「過去分詞形」が共通して語の後ろに「-ed」をつけるのみの形になっています。この規則性のある活用変化をする動詞を「規則動詞」と言います。多くの単語はこの規則変化の法則に従います。

しかし、たとえば「Eat」は「Eat, Ate, Eaten」と変化します。この単語のように、不規則に変化する動詞のことは「不規則動詞」と言い、英単語習得の1つのハードルでもあります。

中学では、この不規則動詞がズラーッとならんだプリントを渡されて、各動詞の活用変化をそれぞれ10回ずつノートに書き写して丸暗記する、というほぼ苦行のような勉強をすると思います。手が痛くなるほど文字を書くことになりますし、とても疲れる宿題です。

そのように、不規則動詞の活用変化の覚え方といえば、初めは暗記しかありません。まずは身体で覚えるより他に手段がないのです。

しかし、だいたい100語ほどこなしていけば、「似た音の単語は同じような活用変化をする」ということに気がつくでしょう。

そう、英単語は「音」で覚えると効率が良いのです。活用変化つきの英単語のリスニングを聴くと、リズムによって過去形も過去分詞形も現在形とセットで覚えやすいのでおすすめです。

また、「一度書いたら口で発音する」ことも効果があるでしょう。視覚、触覚、聴覚と、感覚をできる限り多く使うことで脳の働く分野を大きく使えるので、暗記をできる記憶の容量を広げやすく、思い出しやすくなるのです。

続けているといつのまにか不規則動詞の活用変化は覚えていくものですし、逆に活用変化を覚えるタイミングで授業をサボるなどすると、のちに未来完了形や受動態などの文を勉強するときについていけなくなります。単語を把握することは英語学習では必須の知識ですから、頑張りましょう。

発音は耳で聴きながら正しく覚えよう

これからの人生で継続的に役に立つ実践的な英語の学習のためには、受験勉強というテーブルワークだけでは不十分です。

「英語の勉強」を「英会話」に活かすためには、「耳で聞き、口で話す」ことが必要不可欠になります。

多くの大人が、中学高校、大学受験までの英語学習はこなしてきて、単語や文法など英語の知識を持っていても、実際に英語圏の人とコミュニケーションを取るとなると、「一言も喋れない…」という事態になりがち。

なぜかというと、学んだ知識を「実践の英会話」に活かす機会がなかったからです。

海外留学や英語圏の友人を作る機会も総合的には稀なので、文献などの資料収集や論文執筆のような事務的な作業はできても、生身の人間と英語で対話をすることがなかったため、たとえ英語のテストで100点を取れても「英会話」は初心者のままなのです。

これでは宝の持ち腐れというもの。それに、たとえ受験のためだけの英語と思って勉強していると、正しい発音やアクセントをけっこう見落とします。リスニングのインプットはできても、音読などのアウトプットをきちんとできないことになりかねません。

また、リスニング力を鍛えようと学習用の教材で綺麗な発音ばかり聞いていると、ネイティブスピーカーの発音や方言に対応できないこともあります。

ですから、能動的に「英語を聞きに行く」というアクションを起こしてみましょう。英会話教室に通話なくても、家のテレビやスマホでもできる、気軽な方法もあります。

「英語耳」を鍛えよう!

英語の勉強を始めたばかりの人は、ぜひまずは英語の「雰囲気」「空気」をなんとなく感じるところから始めたらいいのではないかと思います。

これはリスニングの勉強というわけでもなく、内容が理解できるかどうかは関係ないものです。「英語耳」はただ「聞き流す」だけで自然とつかむことができるものなので、時間も場所も手間取らないものです。

日本語と英語とは、発生した場所も経緯も大きく異なる言語。英語の親戚のようなヨーロッパの言語と違い、普段使っている日本語は100%通じませんし、日本語の「感じ」で居るといつまでたっても英語の「感じ」に慣れません。

まずは英語の「音」をたくさん聞き、英語の「空気」に慣れることで、英語の勉強はより捗るようになります。

リスニングの教材を使ってもいいのですが、せっかくですから楽しい方法を使いましょう。

それは、「英語の映画やドラマ、テレビ番組を英語音声で鑑賞する」、これだけです。字幕はつけていてもいいですが、字幕なしで観る方がより英語の「音」に集中できます。英語の歌でもいいと思います。

この方法なら、テレビで見ればご飯を食べながらでも鑑賞できますし、スマホならジップロックに入れるなど防水仕様にしてお風呂で鑑賞することもできるので、空いた時間に「英語耳」を鍛えられます。

映画やドラマならストーリーがありますから、英語に慣れてくればなんとなくでも誰が何を言っているのか把握できるようになってきます。

初めは一語一語を理解しようとしなくても、聞くだけで勉強になっていると思ってもいいでしょう。

好きな映画やドラマを見つけて、楽しみながら勉強をしましょう。

目標設定をしよう!

なにかを勉強して知識を増やすためには、その学問を好きになるというほか、「何のために勉強するのか」という目標設定をすることで、より学習に対するモチベーションが上がり、覚える早さも格段に増します。

「楽しくない」「何のためにやっているのかわからない」という、気持ちが学問の取得を遠ざけます。本当に必要ないのなら、たとえ将来困ったとしても、非効率な勉強をするくらいなら努力を今すぐする必要はないのかもしれません。

また、「大学受験合格のため」や「TOEICで高得点を取るため」などの目標は、自分を努力に向かわせます。しかし、あくまでもそのような目標は、達成した後に「英語で何かをするため」ではなく、「試験に受かるため」「就職で有利な色をつけるため」という間接的な目標。

「英語を理解したり話せるようになること」そのものに対する目標ではありませんね。

たとえ試験のためでも、資格のためでも、自分のやる気を上げるなら、その対象に対してポジティブな目標を定めてみましょう。

たとえば、「翻訳家になるため」の英語学習だとしたら、やりたくて英語の勉強をするのですから、上達も早いはず。「いつか海外で生活するため」「外国人の友達を作るため」という目標も、具体的なイメージがあればあるほどモチベーションは上がるでしょう。

そして、「外国人の友達を作る」などの「人との交流」が目的だとしたら、「誰と」という人を定めることでより英語学習の実感が湧きやすいです。

また、おそらく外国語取得の上達に関しては一番早い方法というものも、筆者には覚えがあります。

英語がみるみる上達する意外な「目標」とは

それは、ずばり「恋愛」。英語のネイティブスピーカーと恋をすることです。

英語学習の話題で急になにを、と言った感じかもしれませんが、実はこれが最速の方法なのではないか、と筆者は思っています。

人によるとは思いますが、特に誰かを異性として好きになったばかりのタイミングだと、「相手のためなら何でもする」くらいの勢いがあるでしょう。

その好きな人がもし英語圏の人で、「相手と会話をするには英語を話さなければいけない」というシチュエーションに置かれたらどうするでしょうか。できる限りの努力をして1日でも速く英会話を覚えようとしますよね。そのモチベーションの強さはあらゆる動機に比べるとピカイチです。

また、デート中に英語を話したり、メールでも電話でも英語のやり取りを日常的に交わすことで、毎日英会話の実践をすることが可能となります。

週に一回でも英会話教室に通っている人からすれば、毎日タダで英会話を実践出来ることというのはなかなかの贅沢なのかもしれません。

ですが、今はネットやSNSなどを通じて言語、国籍問わず人と交流できる時代です。注意は必要ですが、出会い系アプリも外国人同士でマッチングできるものも台頭してきています。

ですから、思っている以上に英語を話す友達を見つけることは難しくないことです。相手も日本語を勉強中なら、お互い言葉の勉強を助け合えますから、お互いの「先生」となれるような友達を探してみてはいかがでしょうか。

大学受験のための英語の勉強は何から?

オシャレ勉強

ここから、大学受験生向けの英語の勉強法についての話題に移ります。

大学の受験の英語と一口に言っても、受ける大学の偏差値や、どれほどの英語能力を求めているかという水準の設定で、英語の勉強の難易度は変わってきます。

しかし、どのようなレベルの英語学習でも、共通して「基礎力の保持」は欠かせないことです。もし中学レベルの英語に自信がなければ、その基礎を振り返ることから始めましょう。決して恥ずかしいことではありません。

また、大学受験レベルとなると、英文の長文読解のためには「五文型」の理解だけでは不足です。「構文」という、英語の決まった「言い回し」のようなものを覚えていかなければ、細かいニュアンスをつかむことや正しい翻訳はできませんし、意味を間違って理解してしまうこともよく起こります。

塾で受験の英語を勉強することもあると思いますが、自分で参考書を買って学習することもできます。その参考書というのも、受験シーズンともなると本屋に大量に積まれています。どのようなものを買ったらいいのか、わからないこともあるでしょう。

そして、参考書や塾の学習だけでは準備不足になり得るのが、「時事問題」の対策です。センター試験でも入学試験でも、英語の問題には毎年、その時期に起こった事件や環境問題に関する問題が出題されます。

この時事問題とはつまり「生もの」なので、教科書や参考書には載っていないトピックスを扱います。つまり、最近世界で起こっていることを英語で把握していれば、試験問題を解く上で有利になります。

大学受験の英語は主に長文読解のスキルが必要になりますし、リスニングの問題もあります。つまり、「英語の読み書き、聞き取りをまんべんなくこなせる」という能力を身につけることで、受験に対応できる英語力を育てられるというものです。

では、どのように受験に有利な英語力を身につければいいのか、考えていきましょう。

基礎に加えてより多くの構文を覚えよう

中学英語でも「構文」、つまり英語の「言い回し」をある程度覚えますが、大学受験レベルとなるとより複雑で分かりにくいものも追加され、バリエーションも増えます。覚えきれないほどあるかもしれません。

たとえば、

A is to B what C is to D.

こちらを日本語に直すと、「AがBということはCがDであるという関係と同じである。」という意味になります。少し、簡単な数学のような雰囲気もありますね。また、口語ではまず使わないフレーズです。

この構文をパッと目にしても、知らない人にとっては混乱する絵面だと思います。このように、知らなければ理解できない、または理解に時間のかかる構文は沢山あるので、地道にパターンを覚えていくしかありません。直感だけではどうにもならないことです。

ただ、読み取り方のヒントのようなものもあります。たとえばこの構文の中にある「what」という単語。こちらは「関係代名詞(what, that ,who, whitchなど)」という、前後の分のイコール関係を指すものです。

よって、この構文をわかりやすく整頓すると、

(A is to B)=(C is to D)

という構成にすることができます。つまり、関係代名詞の前後の文章のまとまりのブロックを見つけて、その関係性を整理すれば、長い文章の構文でも解けるようになります。

もともと知らなければわからないような構文は暗記するしかありませんが、関係代名詞を使った構文は、初見でも解読できる可能性があるのです。

こうした「コツ」を見つけ、入試までに勉強できる時間を有効につかいましょう。

“that”に慣れる

「構文」というのは、教科書や参考書に載っている形で固定であるわけではなく、テンプレート通りではないこともあります。ですから、暗記ばかりで覚えていけるとも言い切れません。

しかし、前述した「関係代名詞を見つける」など、文章の中の転換点を発見するコツを掴めば、把握できる構文もあります。そして「that」という語の用途を覚えれば、ずっと長文の理解をしやすくなります。

「that」は長文の中で多様されます。英語のライティングでは「that」を多用する文章は必要以上に内容を分かりにくくするので、実は「that」だらけの文章は英文としては美しくないとされており、特に論文の世界では歓迎されません。

しかし、入試においては「ややこしい文章を訳せるかどうか」が試されるので、「that濫用文」は試験問題の中に好んで使用されるのです。

この「that」を濫用した文章は、沢山の英文を読んで慣れていくのが、そのほかの単語や構文も覚えるので一番良いのですが、ここでは手っ取り早く慣れる一文をご紹介します。

That man says that that that that that boy said is wrong.

現実とは思えない「that」祭りです。まず意地悪以外で正気でこのように言ったり記述することはないでしょう。この文章には「that」という単語が6回使われており、関係代名詞の「that」と「that説」も入り組んだものです。

解説するとまず、先頭の「That man says that」これは「あの男曰く」と訳せます。もっと情緒を無視してわかりやすく訳すと、「あの男が言う“あれ”とは、」といった感じ。ここでひとまず区切りです。

「That man / あの男」が「said that / 言った“あれ“は」という出だしとなり、のちの文章をカッコで囲む構成になっています。

続いての、先頭から三番目と四番目の「that that」は、「あの”あれ“」というふうに訳せます。

そして5番目の「that」は関係代名詞なので「イコール」の意味。

続いて「that boy said is wrong」は、「あの男の子の言ったそれは間違いだ」という訳になります。

つまり、

That man says that「[that “that”] =(that) 『that boy said』 is wrong.」

という括りができます。もうゲシュタルト崩壊を起こしそうですね。「あの男が言うには、「『あの男の子が言った』[あのあれ]は(=) 間違いだ。」

ひとまずこれが理解できれば大抵の「that」を使った文章には対応できるようになるでしょう。(たぶん)

参考書は「分かりやすいもの」と「情報が新しいもの」を二つ揃えよう

受験用に英語を勉強する場合、単語、熟語、文法など用途を分けて参考書を買うようになると思います。

アプリになっているものもありますから、通勤通学中にも気軽に学べます。たくさん参考書を買い集めても全てを常に持ち歩けるわけではありませんし、「いつどこで何の勉強をするのか」というシチュエーションを考えながら選ぶという方法もあるでしょう。

また、より内容から参考書を選ぶ場合、その「バージョン」の「新旧」はよく考えて決めましょう。

例えば、リスニング教材付きの参考書は多くありますが、その音源が「CD」になって付属している場合。今は音楽を聴くのにスマホ一台で済む時代ですから、新しくCDプレイヤーを買ったり、パソコンにダウンドードしてからスマホにデータを移すのでは余計な手間がかかります。

ですから、リスニングの教材が付いている場合は、オンライン経由でダウンロードできるものを選ぶといいでしょう。

また、参考書には「定石」というようなベストセラーものがあります。説明の文章やページのレイアウトがわかりやすく、必要な情報をしっかりと載せているものは、受験の時以外でも重宝します。

そういったテッパンの参考書は情報量に富みますが、初版から時間の経っているものは特に時事問題には弱い傾向にあります。また単語や熟語は時代に沿って形を変えていくものでもありますから、その都度情報を更新していく必要もあるのです。

もし定番の参考書を一冊持っていたら、同じ種類でも新しい情報の載っている参考書をもう一冊、もしくはアプリを持っておくといいでしょう。特に単語帳はアプリを持っていると便利です。

単語、熟語などの分野を網羅して参考書を揃えていても、各分野につき一種類の参考書だけでは情報も偏りますし、なにより勉強がマンネリ化しやすいので、参考書は「わかりやすいもの」と「情報の新しいもの」の二種類を揃えてみましょう。

「和訳付きの英語のニュースアプリ」を使おう

「時事問題に一番強い英語メディア」といえばニュース

「New York Times」「BBC News」のアプリがあれば、スマホでいつでも英文ニュースを読むことができます。実践的な英語の長文を読むこと、また世界各地で何が起こっているのかも同時に知ることができ、時事問題にも強くなります。

ただ、覚えている語彙がまだ少なかったり、長文読解に慣れていないと、そのニュースの一文を読むだけでも一苦労します。ゆっくり解読していけば良いのですが、ニュースは毎日更新されていくので、焦りの気持ちも出てくるでしょう。

そこで、「和訳付きの英文ニュースアプリ」というものがあります。

これは国内、国際のニュースを、英語と日本語両方の文章で読むことができるものです。

また、ニュースは毎日更新されていくものですから、本のように情報量に限界がなく、新しい英文を限りなく読むことができます。

アプリによっては英語の音声で読み上げてくれるものもありますから、リスニングの勉強にも対応します。スマホなら、わからない単語を調べるのもすぐですから、このようなニュースアプリは総合的な英語の教材として、便利さでいうと時には参考書にも優ります。

ただ、熟語や構文の読解のやり方まで説明してくれるわけではありませんから、覚えるべき知識のためにもベーシックな参考書は手に入れておくといいでしょう。

まずは好きなジャンルの長文から挑戦

和訳付きのニュースアプリは英語の勉強の強い味方ですが、中には「ニュースは一ミリも頭に入ってこない」という人もいるでしょう。

時事問題は時には内容そのものが難解なものもありますし、英文をそもそも読み慣れていない場合にはハードルが高いかもしれません。

しかし、嫌になって投げ出しては本末転倒。まずは英語が「好き」で「勉強したい」という気持ちが伴わないと、なかなか学習は進みません。能動的な勉強が必要なのです。

もしニュースの英文ではやる気が出ないという時には、自分の好きなジャンルの話題や物語を探してみましょう。

英語圏の児童書なら単語や熟語も易しいので、初めての長文読解には入りやすいと思います。定番のものだと、「星の王子様(The Little Prince)」「かもめのジョナサン(Jonathan Livingston Seagull)」など。

初心者向けの洋書でもそれなりに単語や文法の知識は必要なので、中学英語から復習しながら勉強できそうです。

本屋や図書館の洋書コーナーで英語の本は手に入りますし、読書アプリならちょっとしたスキマ時間でも読むことができます。スマホアプリなら単語や熟語を調べるのにも時間がかからないので、読解も早そうです。

自分のやる気をコントロールすることも勉強のうち。ゆくゆくはニュースを読むなど時事問題に対応できるようにならなければいけませんが、まずは楽しむ、英語に親しむというところから始めましょう。

勉強は楽しくないと覚えない

つまらない勉強を誰がしたいと思うでしょうか。

「学習」は能動的に勉強にすることでより覚えが早くなります。「好きこそものの上手なれ」というように、好きなもの、興味があるものはどんどん得意になっていくもの。

「出来る」ということでよりそのものを好きになることができます。何かをこなせると自信がつきますし、何より楽しい。より上のレベルを目指したくなりますから、「出来るようになる」ことは大切なことなのです。

その「楽しい」という感覚を英語の学習から得るには、「自分なりの目標を定めること」そして「基礎からじっくり学び、出来ることを増やしていく」ことが重要。

そして、自分が好きな英語のメディアを見つけることで、楽しんで学習をすることができます。好きな海外映画やドラマ、音楽があったら、せっかくですから自分なりに日本語訳を書いてみましょう。

受験には試験当日というリミットまでに出来る勉強をして知識を詰め込まなければいけない、という焦りもあるでしょう。しかし、焦って急に難しいことを覚えようとしても、基礎が抜け落ちていればこなすのは不可能というもの。

ゆっくりと着実に、焦らず知識を把握していきましょう。それに、たまには息抜きをすることも必要です。毎日の楽しみを見つけ、地道に進めていきましょう。

社会人はビジネス英会話を学ぼう!

ビジネスシーン

大学受験のための英語と違い、ビジネス英語を勉強する目的とは、社会の中で実際に英語を使って話す「実践の英会話」のためです。

「ビジネス英語」とは、日常のなかで話す英語よりも「ビジネス」、つまり「仕事上で使う英語」のことを指します。

英会話教室などにおけるレベル分けやクラス分けでは、よくこの「ビジネス英会話クラス」を一番難易度の高いクラスに設定している所が多く、それによりビジネス英語が英会話の中で一番難しいように捕らえられがち。

このレベル分けによりビジネス英会話は「中級者以上でなければ覚えられない」かのように思えてきますが、実はそうではありません。

ビジネス英会話というのは本来、日常会話と並行したレベルであり、ただ仕事上の会話やメールの上での「作法」のようなものです。

また、「ビジネスイングリッシュ」という区分けは英語には無く、実際は日本国内の英語教育だけでそう区別されているだけです。特に日常会話をこなせないと勉強できないものなどではなく、英語の勉強を始めるその時から学ぶことができます。

そして、仕事上で英語を使うということになると、会話のスキルをより求められます。メールや書類はある程度テンプレートに沿えば難しいことではありませんが、接客や取引先との対応など、英語を使って臨機応変に会話を進めるためには、英会話の「実践経験」を積んでいく必要があります。

文法や単語などを覚える基礎知識の勉強と同時に、英語で実際に会話をする経験を積んでいくことで英会話の能力はどんどん上がっていきます。

できれば毎日英語でネイティブスピーカーと話す機会があればいいのですが、留学をしたりなどで自分から外国人のコミュニティに入りにいくなどしない限り、毎日のように話ができる外国人の友達を作ることは難しいと思います。

週に一度でも英会話教室に通えば、ネイティブスピーカーと話す機会を得ることができます。ただ、授業料は安くはありませんから、お金の節約したい時には難しいことだと思います。

ビジネス英会話は、英会話教室に通う方法以外に習得する方法はあるのでしょうか?

英会話教室が手っ取り早い?

海外赴任や海外出張など、海外で仕事をする予定のスケジュールが決まっている人は、それまでの期間に出来るだけビジネス英語を身につけたいところですよね。

場合によっては、出立までの猶予があまりないことも。短期間で、たとえ付け焼き刃でも、ビジネスで使う英語を出来る限り早く頭に叩き込まないといけないという、厳しいシチュエーションもあるでしょう。

短期集中でビジネス英会話を習得したい時は、数ヶ月間だけだとしても英会話教室に通った方がいいかと思います。

ビジネス英語に特化している英会話教室というものもありますし、どのような勉強でも「先生がいる」というのは大変贅沢なこと。独学だと、わからないことがあるたびに自分の時間を使って疑問を解決しなければなりませんが、先生がいれば授業中は質問にいつでも答えてくれるでしょう。

それに、たとえ週一回だけの授業だとしても、自分だけでどのような勉強をすればいいのか、「宿題」を出してもらえば自習でもより効率よく勉強できますね。

また、ビジネス上でも日常会話にしても、「英会話」を勉強し身につけるためには、能動的に「とにかく英語を話す」というアクションが大事です。知識だけ身につけても、実践の機会がなければ、残念ながら英語のコミュニケーションにはなかなか対応できないものです。

英会話を身につけ上達させるには、英語を聞き英語で話すことに体を慣らす必要があります。おそらく文章を考えて書く頭と、その場で即座に会話の受け答えをする頭は別の分野なので、英文法や単語の知識とは別に、「英会話能力」というものを育てなければいけません。

英会話の実践をするには、当然「会話の相手」が必要不可欠ですよね。それに、実戦的な英会話を習得するための練習には、非ネイティブスピーカーの日本人同士では、相手としてはどうしても不足。

日本人では、いくら英会話上級者でも、「本場の人」には叶わないのです。物心ついた時から英語に触れて、英語を話してきたネイティブスピーカーの英語の自然な発音や、話し方や動作、慣用句の使い方など、「英語圏の空気」というものを感じながら勉強する方が、より英会話に「慣れる」ことができるものです。

これらのことを合わせると、短期間でビジネス英会話を学ぶために英会話教室で勉強をするという選択肢をとるならば、

  • 1ヶ月単位で受講できる
  • 自分一人でも復習がしやすい教材である
  • 授業中に講師に質問をするタイミングがある
  • 自分の学習の進行度と相談して課題を出してもらえるなど、柔軟に教育してもらえる
  • ネイティブスピーカーが講師である
  • 日本人以外の非ネイティブスピーカーの講師がいる

などの条件が揃っている教室を選ぶといいでしょう。

上の一覧の最後の「日本人以外の非ネイティブスピーカーの講師がいる」ことがなぜビジネス英会話を英会話教室で学ぶ上で重要なのかは、後ほどお話しします。

「オンライン英会話」という選択肢

もし、英会話教室に通い続けることができるだけの予算がなかったり、仕事が不定期のため決まった曜日に空いた時間を取ることができないなど、英会話教室の受講が難しい場合は、「オンライン英会話教室」に入会するという選択肢もあります。

「オンライン英会話」とは、スマホやパソコンとインターネットの環境さえあれば、テレビ通話でネイティブスピーカーの講師と英会話のレッスンを受けることができるというサービスです。

店舗型の英会話教室は、文法や慣用句のレッスンなど、細やかな学習を講師がほぼサポートしてくれます。オンライン英会話にもビジネス英語に特化した、店舗型とそう変わらないサポートを受けられるものもありますが、安価なものだと「フリートーク」という、レッスンというよりは自由に講師と英語で会話をするという形のものが多く、ある程度基礎力がなければおそらく実力を伸ばすのは難しいでしょう。

ただ、その分気軽に受講ができ、費用も店舗型の英会話教室と比べると場合によっては10分の1以下まで抑えることができるので、予算を抑えたい人にとってはうってつけの機会です。

しかしオンライン英会話教室でビジネス英語を身につけようと思うなら、自力でやるべき努力というものがいくつかあります。

店舗の教室のように、自分のレベルに合わせて細かなケアやサービスを受けられるというわけではないので、自分にどのような力が足りないのか、文法や単語や慣用句などの基礎になる学習をどのように進めるか、自分で考えていく必要があります。

また、英会話の経験があまりない場合、相手の話を聞き取れたとしても、「自分から英語で相手に話しかける」というアクションに慣れていないためにいつも以上にシャイになってしまい、せっかくの機会なのに本来の実力を出せない、というパターンもあるでしょう。

ですから、「勇気を出して自分から話しかけまくる」という気合が必要です。それに、わからないことを聞き流してしまうことなく、相手の話を中断してでも「わからない」と言い、その場で質問する勇気がなければ、いつまでも上達できません。

そして、レッスンを最低でも週に2回受け、半年は継続するといいでしょう。英会話の上達には「英語を自分に叩き込んで会話に慣れさせる」ことが大事なので、「英語を自分から話す」ことを習慣化させる必要があるのです。

これらの

  • 何を学ぶべきか自分で考えて課題を見つける
  • 独学で基礎知識を勉強する
  • 自分から英語を発する勇気を持つ
  • 英会話を習慣化させる

という能動的な学習ができるなら、「オンライン英会話教室」は低コストでかつ実践力を身につけることができる最良の選択肢と言えます。

ただし、参考書などの教材を集めることを含めても、学習のマネージメントをほぼ全て自分でしなければいけないので、英会話を習得しなければいけない期間が短い時はやや厳しそうです。

自分の置かれた状況に合わせて、適合したサービスを選択しましょう。

「訛り」も聞き取れるようになれたらべスト

「ビジネス英会話」は海外や外資系企業など、仕事において英語を標準語に設定した場での英会話における作法のことです。

そして、そのような英語を使うビジネスの場には、ネイティブスピーカーと日本人だけではなく、ほかの非ネイティブスピーカーの外国人もいるでしょう。

アジアや中東系など、母国語が英語ではない場合、その人が話す英語には「訛り」があります。日本人が言う「外国人のカタコト日本語」と同じように、日本人が英語を話す時にもネイティブスピーカーにとっては「母国語のクセ」といえる特殊なアクセントがあるものです。

「イントネーション」と日本では呼んでいるものですが、これは和製英語であり、正しくは「Accent(アクセント)」。

英語のアクセントは、「アメリカ英語」と「イギリス英語」の違いが一番知られているものだと思われます。日本で学ぶ英語は基本的にはアメリカ英語に従ったものがほとんどです。

また、アクセントは国の違いだけではなく、例えばアメリカ国内でも西海岸出身の人と東海岸出身の人、南部育ちの人など、細かな地域でも違いがあるもの。

特にアメリカは、多民族国家なので、ありとあらゆる出自の人が居ます。特にニューヨークなど地方から人が多く集まる場所は、日常的にアクセントを持つ人と話をする機会がよくあります。

しかし、そのように日常的にあらゆるアクセントの英語の聞き取りに慣れている人でも、日常会話では「相手の訛りが強くて何を言っているのか分からない」ということはよく起こるもの。

日本人はただでさえアクセントのある英語に慣れていないので、上記のようなことが起こりやすい傾向にあります。英会話が標準であるオフィスでは誰しもアクセントに気をつけるものですが、顧客対応などがある場合には一般の人と会話をする機会もありますから、こちらが外国で働く場合は特に注意が必要です。

ビジネス英会話を勉強する場合、こちらが喋る英語も出来るだけ正しい発音をするようレッスンをする教室もありますが、話をする相手のアクセントに柔軟に対応するという、リスニング能力をより鍛える必要性も出てくるのです。

よって、英会話教室を受講する場合でも、独学でビジネス英会話を勉強をするにしても、あらゆる言語圏の人の英語を日常的に聞く機会を得ましょう。

ビジネス英会話に特化した教室はアクセントの対応もしている場合もありますが、オンライン英会話の場合で会話をする講師が選べる場合、アメリカやイギリスなどの英語圏以外の国の出身の講師とも話す機会を増やしてみると良いのではないでしょうか。

英会話教室に通わずにビジネス英語を身につける便利なツール

英会話教室に通うには、多額の費用負担に加え、曜日の固定などで時間の拘束があり、レッスンを受講するには安定した収入と固定のスケジュールなどの条件があるでしょう。

また、オンライン英会話も、継続して受講する場合はどうしてもスケジュールを固定されますし、自分から積極的に英語で話しかけにいく社交性が必要です。

そして、継続的な受講をするとなると、安価なオンライン英会話も、店舗型ほどではなくても費用がかかります。

よって、もし今すぐに海外で働く予定があるというわけでないのなら、自力でももっと地道な学習をコツコツと積んでいくということもできますし、英会話教室やオンライン英会話を受講する費用がない場合でも、安価に英語を学習する方法を探せば良いでしょう。

現代では英語の学習のツールとして、「スマホアプリ」という非常に便利なものがあります。英語学習のアプリは無料のものや安価なものが多く費用もかかりませんし、なにより手軽です。通勤中や通学中、防水ケースやジップロックを使えば入浴中にも利用できます。

スマホアプリから英語を勉強する場合、どのようなアプリを選ぶかはとても重要。特にビジネスシーンで使う英語を学びたいという場合は、それに特化した学習がしたいところです。

ここで、ビジネス英会話の勉強に有効なアプリにどのようなものがあるのか、オススメを紹介いたします。

「TED」を視聴しよう

前にお話しした和訳付きの英文ニュースアプリも役にたちますが、「英会話」の学習のためには、より多様なアクセントを含む英語のスピーチを聴くことが有効です。

その「英語のスピーチを聴く」という学習にとても役立つアプリがあります。それが「TED」というもの。

「TED(テド)」とはもともとアプリではなく、世界中の著名人による講演会を主催する非営利団体の名前であり、その講演会の呼び名でもあります。「TED」は「Technology Entertainment Design」の頭文字。

「TED」はグローバルな視野であらゆる「知識」を広げることを目的としています。講演会の言語は基本的に英語であるため、あらゆる国からユニークな知識を持つ人が登壇します。よって、さまざまな英語のアクセントのスピーチを聴くことができるのです。

この講演会の動画は「TED」アプリやyoutubeでもみることができ、中には日本語字幕付きのものもあるので、より英語のリスニングの訓練に役立ちそうです。

加えて、登壇者のプレゼンテーションの多くはかなり高レベルなもの。難解な話題でも、あらゆる人が理解できるように話が整頓されており、眼を見張るほど鮮やかに説明をしてくれます。あのApple社を創設したスティーヴ・ジョブズ氏も「TED」の登壇者の一人です。

英語圏の人や、グローバルな環境で仕事をすることになれば、英語でプレゼンテーションをする機会もあると思います。日本人は義務教育の上ではプレゼンの能力を欧米に比べてあまり鍛えられていない傾向にあり、きちんと能力を鍛えないと同僚に引けを取ることにもなり得ます。

このような、リスニング能力を鍛える上でも、プレゼンテーションの見本をみるという上でも、「TED」は非常によい教材なのです。また「TED」のプレゼンはユニークで時事的で話題性もあるので、英語でビジネスをするならほぼ「必聴」ともいえるメディアでもあります。

アプリや動画サイトで視聴するほか、「TEDx Tokyo」のように日本での公演もあるので、チャンスがあれば是非観に行きたいところです。英会話以外の勉強にもなりますから、新しいプレゼンが更新されていないか、常にチェックするといいでしょう。

アプリを使ってネイティブスピーカーの友達を作ろう

英語の勉強

英会話スクールや英会話の学習サービスに登録することなく英会話スキルを鍛えようと思ったとき、ぶち当たる壁の中でも一番の障壁であるのが「ネイティブスピーカーの話し相手」を見つけることだと思います。

もともとそのような友達がいるなら、むしろ英会話の学習法には困っていないのではないでしょうか。

国際間で「日本人はシャイ」と言われますが、英語教育が義務であることに加え、観光地として多くの外国人が訪れるのにかかわらず、英語でコミュニケーションを図ることがとても苦手な我々。

慣れればなんてことないことでも、はじめの一歩は誰でも重いものです。オンライン英会話サービスも「英会話カフェ」も、初めて英会話を自分の意思で実践しにいくとなると、大変緊張するでしょう。

人見知りのタイプにとっては、ただでさえ初対面の人と話すこともストレスなのに加え、人前で慣れない英語を話すというダブルパンチの苦痛なのではないでしょうか。

英会話スキルを身につけることが出来れば、仕事の幅も広がりますし、旅行先でも苦労が減るなど、いいことづくしなのですが、自分が本当にやりたくない方法での勉強は、学習効率を悪くします。

「英会話の実戦」となると生身の人間相手ですから、まずは、自分にとって心地のいい距離感からできるコミュニケーションから始めると良いでしょう。

今、世間ではマッチングサイトやアプリなどという恋愛出会いツールが氾濫していますが、マッチングのツールは何も恋愛目的だけではなく、ハンドメイドの委託政策やフリーランスと企業のマッチングなど、「出会い」の仲介はあらゆる範囲にわたっています。

その中に、「国際交流」のマッチングアプリもあります。もちろん国際恋愛のためのものもありますが、言語学習のためのSNSのような形をとり、恋愛目的ではない不特定多数の人に英語の投稿を見てもらえるようなアプリもあります。

そのようなアプリを利用すれば、普段は知り合う機会もないようなネイティブスピーカーと出会うことができるでしょう。

それに、この場合はまずはテキストメッセージでやり取りを交わすことになるので、人見知りの方にとっても安心です。自分が「嫌だな」と思えば電話などで会話をする必要もないので、非常に低いハードルから自分のペースで英会話学習を進められるのです。

相手も日本語を勉強しているのなら、こちらが英会話を実践する相手になってもらう代わりに、同じようにこちらも日本語学習を手伝うことで、ウィンウィンの関係を作ることができるかもしれません。

「ビジネスシーンでの会話を想定している」という場合でも、ネイティブスピーカーで社会経験のある相手なら難なく対応してくれるでしょう。

注意することとして、こちらがまじめに英語の勉強をしたくても、恋愛の出会い目的でコンタクトを取ってくる人は多いので、プロフィールを工夫するなどしてそのような人を排除する対策が必要となります。

しかし、「恋愛」は英会話学習の最大のアクセルでもあるので、恋人募集中の人は勉強ついでに出会いを探してみるのもアリかもしれません。

ただしくれぐれも、自分の個人情報の扱いには細心の注意を払い、決して他人が自分のことを現実世界で探せないようにしましょう。

英会話の実践は基礎があれば何とでもなる

英語の勉強は、文字情報のインプットとアウトプットを正しく行う「ライティング」、英会話を聞き取り正しく把握する「リスニング」、瞬間的な判断で相手に英語で話しかける「スピーチ」の、3つのスキルをバランスよく伸ばしていくことで、さらなるステップアップを見込めます。

これらのトライアングルを確固たるものとし、自分の力にするには、単語、文法などの「基礎」の学習が重要。知らない単語が話の中にひとつあれば、何を語っているのか不明な点が増えますし、文法を知らなければ、わからない単語の前後の情報から単語の意味を想定することも困難です。

逆に、基礎をしっかり押さえていれば、スペルミスもしませんし、リスニングもスピーチも数をこなして慣れることですぐにスキルアップが望めます。

日本は義務教育で英語の学習をしますが、「ライティング」「リスニング」はセンター試験で扱っても、「スピーチ」の能力を鍛える機会が乏しい現状です。

トライアングルのバランスが義務教育の時点で崩れているので、スピーチ能力を鍛えたければ、英会話教室に通うなど、外部に学習する機会を探しに行かなければいけません。

しかし、多くの海外映画やドラマなどの英語のコンテンツが視聴可能ですし、英語の勉強をするつもりがなくても、英語のテレビドラマを趣味で観ているうちにいつのまにかリスニングが得意になった、というケースも少なくありません。

英語の基礎と、「ライティング」と「リスニング」の力があれば、英会話の「スピーチ」の力を伸ばそうと思えばさほど苦労しません。ただ「話すことに慣れる」だけで意外なほどすぐ解決するものです。

英会話のスピーチを実践することは高いハードルのように捉えられがちですが、飛び込んで受け止めてしまえば、呆気ないほどするりと自分の力になります。

つまりはスピーチは「基礎」と「勢い」があればどうにかなるのです。

英会話が上達すれば、海外の文化を、その土地の出身の人から聞くことで、本やまとめサイトにも書いていない知識や情報を知ることができます。ぜひ英語の能力をバランスよく鍛え、自分の遺産としましょう。

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